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特集 「さいごのさようなら」納得のいく葬儀がしたい
葬儀にまつわるQ&A |
葬儀の費用で注意するべきところはどこですか?

「葬儀費用」と一口に言っても、私たち消費者と葬儀社とではその捉えかたに大きなギャップがあります。これが葬儀費用トラブルで最も大きな原因になっているため、注意が必要です。
広告等で、「葬儀一式○○万円!」という表記を目にされたことがあると思いますが、この「葬儀一式」という表現に対する内容は、(図1)の「葬儀費用」という一部分に過ぎません。その他の、飲食、返礼品、生花、車両、斎場利用料金等は、葬儀社が各業者の手配を行い、代金回収を代行しているものですので、当初の「葬儀一式」とは別途費用が請求される仕組みなのです。それに加えて、お布施も葬儀の際に家計から出て行く費用ですので、葬儀費用・実費費用・お布施を全て含めた予算を考え、葬儀社のセットにどこまでが含まれていて、他に何が必要なのかを把握することが、葬儀費用のトラブルを防ぐコツといえるでしょう。

最近よく聞く 密葬・家族葬・直葬とはどういうものなのでしょうか?

まず、密葬とは、外にお知らせしないで、内々だけで、執り行う葬儀のことをいいます。
本来の密葬というのは、本葬をする前提のものでしたが、最近の時代の流れで本葬が省略され、密葬だけをするケースが主流になってきました。
家族葬とは名前のとおり、密葬よりもさらに範囲を狭めて、家族だけで行う葬儀のことです。祭壇を飾らずに、棺を中心にお花で飾るスタイルが多いのですが、もちろん祭壇を飾ってもかまいません。
最近では、直葬も多く聞かれるようになってきました。通夜・告別式等の儀式をせず、火葬だけをすること
を、ここ1、2年で直葬と呼ぶのが一般化しています。
例えば、故郷に帰ってから改めて葬儀をする場合や、医療費がかかりすぎてしまい、葬儀費用が用意できない場合、また、故人から「葬儀はしないでくれ」と望まれた場合等、さまざまなケースが考えられますが、こういった場合には、儀式をしない「直葬」という選択肢があるということを覚えておくとよいでしょう。
密葬・家族葬・直葬といわれているスタイルは、葬儀の形式ではなく、葬儀の規模を表す言葉です。規模とは、葬儀の大きさ。すなわち葬儀参列者の人数です。葬儀をお知らせする範囲と考えてください。参列者の人数は、この葬儀をお知らせする範囲を区切り、コントロールします。
密葬・家族葬を考える際は、どこまでの範囲の方にきていただきたいのかを考え、年賀状のやり方等を参考にしながら、まず大まかな人数を把握する事がコツです。

葬儀について何も分からないのですが、何から考えればいいのでしょうか?

葬儀は人生でそう何度も経験しませんから、これは当然のことだと思います。
しかし、葬儀費用や葬儀内容等に関するトラブルが増えている今の時代、何も考えずに、すべて葬儀社
にお任せしてしまうのは少々危険なことかもしれません。
まずはこれから紹介する「要望のまとめ方」を参考に、実際に要望をまとめてみてください。
葬儀を考える時に必要なポイントはたったの4つだけ。
1規模:お葬式の大きさ。葬儀をお知らせする範囲。
2形式:どんな形式にしたいのか。仏式やキリスト式といった宗教的なスタイル。
3場所:安置(ご遺体を搬送する先)の場所と、葬儀を行う場所。自宅か斎場かを決める。
4内容:予算は「実費」や「お布施」を含めてどれくらいあるか。他に何かこだわりたい点はあるか。
以上をよく考え、まとめておけば大丈夫です。あとこれを葬儀社に伝えてうえで、対応が良く、予算内で対 応してくれるところを探せば、納得できるお葬式ができます。
しかし、急に葬儀が発生してしまう場合も多く考えられます。こういう”いざという時”にまず決めなくてはならないのは「ご遺体の安置先」です。大変多くの方が病院でお亡くなりになる現在、病院からまずどちらかへご遺体を移動しなければなりません。ご自宅への搬送が可能であれば問題ありませんが、住宅事情等で難しいという場合には、葬儀社に安置先を確保してもらうことになります。この場合は、そのままズルズルとその葬儀社に全てお任せしなければならない流れに陥ってしまいがちですので、最終的な依頼をする前に、予算内でおさまるのか、親切に対応してくれるのかをしっかり判断したうえで契約しましょう。
良心的な葬儀社の選び方を教えて下さい。

電話帳や広告・チラシ、最近ではインターネットでも葬儀社Bの情報が手に入るようになりましたが、広告やインターネットには自社の都合の良いことしか書いてありませんので、本当に良心的な業者かどうかを見分けるには少し心許ないかもしれません。
ある人には最高だった葬儀社でも、例えば密葬を希望する人には向かない葬儀社かもしれませんし、逆に、大きな葬儀は不得意な葬儀社かもしれないのです。葬儀社には規模や形によっての得意・不得意がありますし、また、問い合わせをしてはじめてわかる、担当者との相性の善しあしも、お葬式で後悔しないためには無視できない要素なのです。経験が少ない方が葬儀社の善しあしを判断するには「事前に問い合わせ、見積もりを取ってみる」というのが最も確実でしょう。
問い合わせの際には、あなたの要望を伝えたうえで、「飲食や返礼品も含めた、これ以上かからないという内容の見積もりをだしてください」とお伝えするのがポイントです。良心的な葬儀社であれば、人数を仮定したうえで、すべて含まれた内容の見積もりを出してくれます。
ここで見積もりに難色を示すような葬儀社には依頼しないほうが安全でしょう。あとは、見積もりを数社比較検討した上で判断してください。
判断するポイントは、担当者の対応、内容と予算、そして、あなたとの相性です。「この人に2日間の葬儀をお願いして安心か」という部分を重視して選ぶと失敗しません。
【プロフィール】
いちかわ・あい
1973年、神奈川県川崎市生まれ。服飾メーカーに7年間勤務し、百貨店との商品企画・販売企画などを通して徹底した顧客視点を学んだ後、葬儀業界初の葬儀エージェント企業に入社。服飾業界で身体に染み込んだ「顧客サービスの常識」が通用しない葬儀業界の「惨状」に衝撃を受ける。『ウェデング業界にはウェディングプランナーがいるなら、葬儀業界にもプロのサポート役が必要なはず』との想いから、2004年に独立後、「葬儀相談員」という新しい形態の葬儀サービスを考案。
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