向上のヒント2
お客様への勘違いをしていませんか?

多くの葬儀社さんがこういいます。
「ウチはお客様の満足度が高いから大丈夫!」
「ホールがあるから大丈夫!」
「営業がしっかり説明しているから大丈夫!」
「この辺では一番歴史があるから大丈夫!」
「一級葬祭ディレクターがいるから大丈夫!」
本当に「大丈夫」ですか?
お客様に対しての「勘違い」をしていませんか?
葬儀業界だけを眺めて満足している「井の中の蛙」が意外に多いこの業界。
今まで消費者の声に触れ続けてきた経験から、「お客さまへの勘違い」とは何かをお話しましょう。
勘違いその1 「お客様の満足度が高い」
もしかすると、自社アンケートの結果を言っていませんか?
多少の不満は、「担当者本人」にはなかなか言えないものです。
グッドマンの法則によれば、苦情・クレームを口にするのは、不満を 持っているお客様のわずか4%。
残りの96%は、何も言わずに我慢している 「サイレントクレーマー」です。
お客様は、御社のアンケートには「満足」に丸をつけ、ご近所のクチコミでは逆を言っているかもしれません。 クレームというのは、平均5人~10人に、確実にクチコミされるそうです。
自社アンケートには、良いことばかり書いてあるものだと認識してください。
勘違いその2 「しっかり説明している」
お客様から、「よく分からないので、お任せします」と言われていませんか?
また、ご葬儀の打ち合わせがスムーズに終了しすぎていませんか?
お客様の立場で考えてみてください。
家族が亡くなった直後の精神状態で、初めてのことが山盛りのお葬式をしっかり理解できるでしょうか?
葬儀に必要な項目を全て網羅した、素人には解読不能な見積書で「当社は明朗会計です」と言われても、戸惑うだけではないでしょうか?
お客様が理解することをあきらめ、聞き流していたせいで、担当者の説明がまったく理解されていなかったら・・・。
日常に戻った後、冷静な精神状態で「アレはおかしかった」と言われるかもしれません。
そうならないためには、
ひらたく、分かりやすい言葉で説明するスキル
を持ってください。
勘違いその3 「歴史がある」「一級葬祭ディレクターがいる」
私が実施したアンケート調査の
「あなたが葬儀社を選ぶ一番の基準は?」
という項目では、「会社の規模が大きい・歴史がある」を選んだ方は、たったの2%弱でした。
「葬祭ディレクターがいること」を選んだ方も、同じ2%弱でした。
歴史や資格に価値を見出した人は、両方ともたったの2%弱だったのです。
電話帳やホームページを見ればよくわかります。
多くの葬儀社様が、どれだけ的外れな広告戦略をとっているのか。
歴史や資格など、頼るもの・アピールするものを間違えないで下さい。
勘違いその4「ホールがある」
確かにホールがあると宣伝効果も抜群ですよね。
しかし、お客様は御社のホールで本当に満足されているのでしょうか?他に場所がないから仕方なく頼んでいるのかもしれません。
よく見かけるのは、ホールは良くてもスタッフの対応や担当者の質がなっていないというケース。中身が良くなければ、いくら外見を取り繕ったとしても、良心的とはいえません。
実際に、会館を持っていない葬儀社さんのほうが、無い資源をカバーするかのようにお客様の事を考え工夫しているため、対応のレベルが高いケースが多く見られるのです。
ホールの使い勝手はもとより、対応や葬儀自体に本当に満足していただけるように注力する事こそが、御社の価値を高める近道なのです。
ホールを持っているからという事にあぐらをかかず、御社を選んだお客様の満足度をもっと高めるために、工夫してみてください。
・・・そんな事を言ったって、色んな都合もあるし、 お客様の事ばかりは考えていられない?
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それは大きな間違いです。
なぜなら、御社の利益はお客様からしか生まれないからです。
自社でアピールしたいものだけを勝手にアピールしていては、お客様には何も伝わりません。
表面だけの現状に安心しきっている「井の中の蛙状態」を脱して、お客様が本当に知りたいことを伝える努力、お客様が本当に欲しているものを提供する努力をしてみてください。
お客様に満足していただく事が、そのまま御社の利益につながっていくのですから。
向上のヒント
御社が自信を持っていることを挙げてください。
そこにお客様が価値を感じているという「根拠」は何ですか?

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